作品と二宮和也さんの演技の前評判がとても良いので映画館で観ようと思い、本日行ってきました。
重い内容は重々承知だったのですが、これは事実であり、自分の国で過去に起きたこと、このような時代があったことをしっかり胸に受け止め、目をそらすことなく鑑賞しました。
戦争映画は何本か観たことはあるのですが、映像技術が進歩したからか迫力が違います。
臨場感溢れる映像で爆撃音が胸に響き、突然現れた米軍機、次の瞬間銃弾の嵐。逃げ込む隙間もありません。
実家にいた頃、米軍機が横須賀、厚木を往来していて、テレビの音が聞こえないくらいの騒音になる時がありました。
ひどい時私はよく耳を塞いでいたものです。
父親に「こんな感じだったの?」と私が尋ねたら、「こんなもんじゃない、すぐ頭の上を飛んでいて操縦席が見えるんだぞ」
と言っていたことを思い出しました。
これ以上の音とは一体?それを想像すると空恐ろしいものがありました。
この映画を観て、人間は怖いなとあらためて実感です。
立場で人はものを言う、立場で人は変わる。理不尽な行動をする。
でも、悲しいかなこれは昔の出来事であって、今現在の出来事ではないとは言えません。
今でも戦争はあり、たくさんの人が命を落としています。
涙がとまらないのではないかと覚悟はしていましたが、いやいや、思考停止状態、目の前の映像から視線をそらすことができず、涙を忘れ、気がつくと私の顔は険しくなり、強ばっていました。
来年の第79回アカデミー賞...どのようなことになるのかとても楽しみです。