刺繍作家のヒトリゴト

刺繍作家。オートクチュール刺繍で製作する刺繍アートの紹介、日々の出来事を綴っています。

出雲・松江の旅 二日目

出雲大社の御本殿特別拝観は整理券が配布されることになっています。
旅の予約をした5月頃ではまだそういった情報はなく、出発数週間前に出雲大社のHPをふと訪問したら整理券のことが記載されていて事前に往復ハガキで受け付けるということを知り、大慌てで送りました。


気がついてよかったと実感したのは出雲空港へ到着してすぐです。タクシーの運転手さんから整理券がないと早朝から並ばなくてはいけないと聞いて驚き、並んでも整理券が終了してしまってもらえなかった人もいたというお話を聞いてさらに驚き、整理券を受け取ることができても時間が合わなくて拝観できないで帰られた方もいるというお話を聞き、言葉がでなくなってしまいました。


私達は9時半の拝観です。ちょっと早めに行き、手水舎で清め、心落ち着かせてから受付のテントへ向かいました。

出雲大社は荘厳で神秘的で近付き難い気のようなものを発し、貫禄があり、異様な存在感があり、歴史の重みがどっしりと感じられ、それらが集合体となってどーっと体中に押し寄せ、胸がいっぱいになり感極まってしまいました。緑豊かな鬱蒼と茂った木々が出雲大社を一層際立たせ、異空間というか別の次元のように浮き上がっていました。


御本殿拝観の服装規定は当然のことながら厳しく、私も失礼にあたらないよう七分袖の麻のジャケット、黒のパンツ、黒のローファーという装いです。


国宝の御本殿に上がり、蝉の鳴き声が響き渡る中、恐る恐る一歩ずつ歩き、鮮やかな天井八雲之図が目の中に飛び込んできた時は一瞬時間が止まったように感じられました。これが有名な七つしか描かれていないという八雲之図...。

広々とした部屋の右奥には仕切りがありその奥が御神体が納められている場所です。今は別の場所に移されているとはいえこのように大勢の人に拝観されてどう思われているのか...。遠慮がちに拝観しながらもしっかり心の中に刻み付けておこうと思いました。


拝観後、出雲大社を一周し、お隣にある県立古代出雲博物館へ行きました。どうしても見たかった三角縁神獣鏡。こちらもしっかりと目に焼き付け、巨大本殿の柱もじっくり拝見しました。


お昼御飯はかねやの割子三色そばを頂きました。不揃いの手打ちのお蕎麦。コシがあり、歯ごたえあり、私はこのようなお蕎麦を初めて頂きました。並ばないですんなり入ることができて本当についていました。