(ジャン=ミシェル・オトニエル氏の作品「Kin no Kokoro」)
六本木ヒルズの森美術館で開催されている「LOVE展 アートにみる愛のかたち」へ行ってきました。
多種多様な「愛」の意味、姿、表現手法、描写、言葉...得るものあり、考えさせられるものあり、発見がありと有意義な時間を過ごしてきました。
マルク・シャガール「ヴィタベスクの冬の夜」は妻への愛に心打たれ、「源氏物語絵巻」(現代模写)の「柏木」を鑑賞しながら1000年も前の平安時代の恋愛観について考えたり、台湾のチャン・エンツーさんの刺繍で描かれた作品は「刺繍」を違った角度から見ることができ、こんな表現方法もあるのかという驚き。
それと、ソフィ・カルの「どうか元気で」。恋人からの別れの手紙はA4の紙に全文が印刷され、誰でも手にとって持ち帰ることができるようになっています。その手紙の最後の一行に「どうか元気で。」
この一文の意味の解釈をあらゆる職業の方々にゆだね、それぞれの解釈が部屋一面に飾られています。
音楽家の人は譜面で、踊りで表現をしている人もいます。
手紙を読みながらこの部屋の中にいると、胸の中が熱くなり切ない気持ちになってきます。
こういうお別れの手紙をもらったことがある人にはものすごくわかる作品なのではないでしょうか。
この文章はどういう意味?この言葉は何を言いたいの?と字の裏を想像し、単語を何度も何度も復唱してずっと奥まで探って、手紙を通して恋人の心の中まで入って読み取ろうとしたり...。
草間彌生さんの「愛が呼んでいる」は圧巻で、でも私には難しすぎて...ただただあの躍動感溢れるオブジェに包まれて心を無にしていました。
人間の歴史には戦争、戦いがつきものですが、同じく「愛」も絶えず存在しているんですよね。
人間に対しての愛、植物を愛でる、動物たちへの愛、「物」への愛、そして地球への愛などなど。
「愛」って奥深くて、見えないものだけれど存在感があって大きくて、一つ間違えると異質なものに変貌したりもするけれど、これがないと人間生きていけないなとつくづく思い知らされました。
人に愛されたいなら、まず自分も誰かに愛を与えなければと...。
こちらのクッキーはグランドハイアットのフィオレンティーナ ペストリーブティックの「LOVEクッキー」。
LOVE展とのコラボです。