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My diary

私の刺繍の作品の紹介、日々の出来事を綴っています

『イヴ・サンローラン』を観る

映画



先日「イヴ・サンローラン」を観てきました。

ピエール・ニネ氏のイヴ・サンローラン、素晴らしかったです。神経質な所、繊細な心情、精神的に追いつめられている様がダイレクトに伝わってきて、観ている私達にまで緊張感をもたらします。一緒にお仕事をしていた方々はさぞかし気を遣っただろうなあ...と思うのですが、カリスマと言われている人、天才と言われている人は概してこういう方多いですよね。


作品で使用されていた音楽もよく、中でもマリア・カラスのTosca,Act Ⅱ:"Vissi d'arte"が私は好きです。


彼の美意識の高さ、美への執着を観て思ったこと…私達が美しく着こなさないとそれはデザイナーに対して冒涜になるのではないか、服はデザイナーの芸術品であり、苦しみぬいて生まれたものであり、それに対して尊敬の気持ちを持ち、品良く美しく着こなさなくてはいけないのではないかと。
コレクションのためにデザインを生み出さなければいけないプレッシャー、生み出すだけでなく賛美されなければならないプレッシャー...。想像を絶する孤独な戦い。

たくさんの物を見て、感じて、触れてインスパイアされ、それが作品に繋がっていくので多少ダークな面があっても仕方ないのではと私は思います(法を犯さない程度)。



外見は持って生まれたものなのでどうすることもできないけれど...(まあ今は整形とかありますが)、高価なブランドのお洋服を身につけることができなくとも、所作に気を遣い、ピンと背筋を伸ばし胸をはり、まっすぐ前を向いて歩くとか、教養を身につけるとか少しでも美しくあれと努力をすることが大切なことではないのかと考えさせられました。

ピエール・ベルジェ氏との深い絆、厚い信頼関係、サンローランを常に気遣い見つめ続け、何があっても助けてくれるという安心感、懐の深さに感銘を受け、そこにたとえ嫉妬、意地悪いろいろあったとしてもストレートに感情をぶつけ合いそれを乗り越えて人生を共に生きてきたことに私は感動をおぼえました。

美しく輝くドレスの数々(財団所有のドレス)を観て映画館から一歩外へ出てみると、目に映るものすべてが「美しくないもの」に見えてしまい困りましたが(笑)、世の中には「美しいもの」がたくさん存在するのでそれを死ぬまでに少しでも見ることができたらな…と思います。

ParisにあるMeeting the Frenchという現地ツアー会社では「イヴ・サンローラン財団の見学」というのがあります。今年の旅行の時参加しようか迷ったのですが、結局「コサージュのレジュロン見学」にしてしまいました。
来年は財団の見学に行ってみたいと思います。