昨日、友人と新国立劇場で「ハムレット」を観ました。
演出家ペーター・シュタイン氏、ロシア人キャストということでどういう「ハムレット」になるのか期待しつつ、ロシア語が理解できないので、イヤホンガイドを使用しなければならないという残念さ。
舞台はシンプルながら、空間をうまく使い、あらゆる所に視点がいき、飽きさせない面白いものでした。
友人との再会ではギターとサックスのセッションで、ハムレットが一人で悲しみをサックスで表現する場面があり、王と王妃を交えての観劇では素晴らしい歌声で気持ちを表現した旅芸人の王妃役。
私はなんといっても、先代の王(ハムレットの父・幽霊)が、ハムレットの亡骸に衣を覆い被せるラストが素晴らしかったです。
悲しみ一色の中に、息子に対する父親の愛が見られ、救われる思いがしました。
「ハムレット」は様々な演出で何度か観ていますが、その度に新しい発見あり、解釈ありで考えさせられます。
今回の旅芸人の王妃役の歌声に魅了され、まだ知らないオペラの世界に足を踏み入れてみようかと思っています。