刺繍作家のヒトリゴト

刺繍作家。オートクチュール刺繍で製作する刺繍アートの紹介、日々の出来事を綴っています。


<出展のお知らせ> 4/18〜4/23 ベラドンナ・アート展(東京都美術館 1階第4展示室)

大英博物館 古代エジプト展へ



森アーツセンターギャラリー(六本木)で開催されている「大英博物館 古代エジプト展」へ行ってきました。

上野の森美術館で「ツタンカーメン展」も開催されてますが、まずこちらを先に見ておこうと思ったのです。
それと「王家の紋章」57巻を読み終え、普段よりも吸収力がアップしているということもあるので...(笑)


森タワーの52階...果てしなく上ですね(笑)

最近52階という高層なところへは行っていないのでちょっとドキドキです。
といっても高所恐怖症では全くなく、逆に高いところから景色を臨むのは大好きなのですが、エレベーターが途中で止まったら?とわけのわからない不安があるのです。
高速だから揺れるし...(笑)



大英博物館は一度行ったことがあります。
異常にエジプトにはまっていた時期があったもので...(笑)

が、ガイドさんなしでただ「鑑賞」しただけなのであまり頭の中に入っていません(笑)
目玉なもの数点くらいは記憶にあるかな...という感じです。

ということで今回は音声ガイドを借りてゆっくり鑑賞することにしました。
「死者の書」...覚えていません(情けないですね)(笑)

37mという長さの死者の書。古代エジプト人の死生観の深さ、死後の世界への道程の考え方には本当に驚くばかりです。
宝飾品(ビーズの首飾り)や亜麻布で巻かれたミイラの上にかけられたビーズのネットなども精密すぎて3500年前のものとは思えません。
最後の審判の42の罪の否定告白は、当時のエジプト人の生き方、道徳観が窺えて、今現代の私達にもズキッと来るものがあります。
まずすべてクリアなどできません(笑)古代エジプト人は皆守っていたのでしょうか?


最終的に心臓を天秤にかけて(真理の女神マアトの羽根と)その人の生前の行いが神の前で暴かれるのですが...。
「心臓」に装飾はききません。地位、お金、権威など何にも通用しません。

それが恐ろしいのです。すべて取り払って果たして今の自分には何が残るのか...。
冥界(あの世)に行く時は生前してきた事(経験や感動)しか持っていけないですからね...。


鑑賞しているうちになんだか自己嫌悪に陥りました。
冒涜しているような申し訳ないような気持ちというか。
大切に埋葬されたものを掘り返され、それが展示されて好奇の目で私は見ているということ。
特に棺など...。

誰もいなくて一人で鑑賞していたら...怖いですね。
一つ一つの展示品には何人の何十人のいやそれ以上の人の思いが詰まっているように思うので、その空気が怖いです。



と、鑑賞していたら一つ気になる絵(人物?)がありました。
死者の書の中に描かれているのですが、頭からすっぽり布?か何かで覆われていて目と膝下しか出ていないのです。
神の一人でしょうか?不思議すぎて頭から離れません...困ったなあ(笑)




お昼ご飯はマドラウンジ スパイスでコラボレーションメニューの「ピラミッドカレー」を頂いてきました。
窓際の席に座り、雨と雨雲と六本木を見下ろしながらのランチです。