1日目のディナーは片町にあるフレンチ「Installation Table ENSO L'asymetrie du calme」です。
事前に個室を予約しておきました。
こちらの建物の入り口に"杉野学園ドレスメーカー女学院認證校"と記されているプレートがありました。明治時代の洋裁学校の建物をリノベーションしたお店です。
私はこの瞬間から「Installation Table ENSO L'asymetrie du calme」の世界に自分の体と意識がすっと入っていくのを感じ、こちらのお店に出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
個室は4名が入れるほどの広さでグレーとホワイトを基調とし木製の床です。
とてもシンプルなのだけど時間と懐かしさを感じる落ち着くお部屋です。
この建物で洋裁を学んでいた女学生達の笑い声、勉強している姿が浮かび温かな気持ちになりました。
お部屋に案内されて少し経った頃、土井シェフがメニューを持ってきてくださいました。
前菜からデザートまで15枚ありメインの食材の絵が描かれています。
一皿一皿イメージを膨らませながら待つ時間が私は大好きです。
右は上から蓮根、オリーブ、白えび、メロン、イチジク、いくら、イカ。
左は、イワシ、蟹爪、アスパラ、鮎、豚、紫蘇、ルビーロマン、コーヒーです。
記憶を頼りにいくつか紹介します。忘れているものはごめんなさい...。
時計回りに左上から加賀の蓮根と海老のすり身のフリットを大葉で包み、生うに、エンドウ豆のピューレがのっています。
そのお隣は、オリーブの実を模した固い殻の中には冷たいオリーブの果汁とバルサミコ生姜、柚子などが入っています。
下は玉ねぎのジュレの上に白えびとキャビアです。その左はメロンが丸くくり抜かれてのっているタルトです。下の部分はムースだったように記憶しています。
左はいくらと蕪のムースと胡瓜ジュレ。右上はイカです。オクラが入っていてトロッとした清涼感のあるスープ、菊の花びらが鮮やかで綺麗です。
右下はメインのお魚で鮎を揚げたものだったと思います。
メインのお肉は金城豚(麹入りのものを食べている豚さん)のグリルとソーセージ、マンゴーチャツネが添えられています。
紫蘇を使ったアイス。ルビーロマンのデザートは写真を撮り忘れてしまいました。
コーヒーと一緒に...ハチミツクッキーマカロンサンド、ホワイトチョコレート、タルトタタン。
器とお料理の合わせ方がとても素敵で、調べてみましたら器は金沢のseccaのものを使用しているようです。
まずシェフの世界観に魅了されました。
素材の合わせ方が絶妙で個性的で日本料理とフランス料理の融合に加えシェフの感性が合わさったお料理(作品)です。
BGM、店内の内装、カラー、雰囲気全てが「Installation Table ENSO L'asymetrie du calme」を作り上げている感じです。
メイン素材が描かれたカード、それを見ながらお料理を想像する時間、明治時代の元洋裁学校の建物(懐古と歴史)、シックな色合いの店内、シェフの世界観が表現されたお料理の数々、温もり溢れる洗練された器。
食とアートを存分に堪能させていただきました。
ありがとうございました!