maki 日々の記録

刺繍作家。オートクチュール刺繍で製作する刺繍アートの紹介、日々の出来事を綴っています。

<出展のお知らせ>
11/3〜11/14 鴉屋主催「精霊達のすみか展2」(Cafe間-Awai 神奈川県藤沢市)
2021年1月(延期 日時未定) 「Made in Japan Exhibition 2021」(Noho M55 Gallery in New York)
2021年4/18〜4/23 ベラドンナ・アート展(東京都美術館)

ラストレターを見ました

先日映画「ラストレター」を見てきました(ネタバレあります)。
岩井俊二さんの世界観が大好きです。

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みずみずしい緑、きらきらと輝く澄んだ川面、仙台の風景...。
美しい情景、爽やかで浄くて輝いているので、だから悲しみ、やるせなさ、人生の無常さが強く感じられ胸が切なさで苦しくなってきます。

岩井俊二さんの作品の中にある「静かな間」や見ている私達に想像させる余白を残すところが好きで、現実感があり私達が生きてきた「人生」に重ね合わせたり、「気づくことができなかったもの」があったかもしれないこと、「見て見ぬ振りをしてきたもの」を思い返したりしてみました。


だからこの映画の人物たちは幸せなのかもしれない、鏡史郎が鮎美ちゃんと颯香ちゃんに偶然高校で会うシーンを見てそう思いました。
過去と今がリンクしたような神秘的な瞬間。


私達が戻りたいと思うあの時、思い返してみる思い出は人それぞれまちまちだけれど、羽ばたく瞬間のあの輝き(大人になって気づく)は一生忘れることができないし、二度とないもの...。美咲が大切にしていた忘れがたきものと思ったものがあの答辞であり、その答辞に書かれていることを娘の鮎美に伝えたかったのかなと私なりに解釈し、ふとワーズワースの詩「草原の輝き」を思い出しました。

瞳に映らない見ることができないものの大切さと人との繋がり、誰かの心の中に記憶のカケラとして残る幸せと喜びをこの映画から教えられました。