最近、読書というものから遠ざかっていることに気付きました。
ふと本屋に立ち寄って、「オレンジの壺」を手にとりました。
大好きな作家の一人です。
この作品を読みながら、もうこの世にはいない父方の祖父のことを思い出してみました。小さかった頃、お菓子を買ってくれたり、旅行へ行ったり...。
が、あまりお話をしたことがなかったことに気付きます。
大きくなってからは疎遠になってしまい、一年に一度会うか会わないかといった感じになってしまいました。
孫の私をどう思っていたのだろうか?どのように感じていたのだろうか?
遺書とかそういう類いのものはありません。
それは他界した父にも言えること。
別に高価なものを残して欲しい、お金が欲しいというのではなく、言葉、伝え残しておきたいこと、生前言えなかったこと...直筆で書かれた手紙..そんなものが欲しかったです。
主人公の佐和子がなんだかとても羨ましくなってしまいました。
それでも、私の心の中には数々の思い出が残されています。
庭には父親が大切に育てていた植物、祖父からもらった植木。
それは今も元気で、私達をほっと和ませてくれています。